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Lindnerhof Taktik - Plattenträger LT025/V 3FTD【ドイツ連邦軍】

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前回の5FTD版に引き続き、Lindnerhof Taktikが供給するキットの3FTD版です。 キットとしての名称は「Multifunktionswestensatz」=「多機能ベスト」であり、その名の通り機能性と拡張性の高い構成となっています。 フルキットで入手できたものを見ていきましょう。 プレキャリ本体(LT025/V)は市販版と変わりないようです。 市販と同じように取説と予備のリリースループが付属します。肩パッドは2セット分あります。 リリース機能のないリアパネルとカマーバンドも付属します。 リストへの記載はないのですがSK1ソフトアーマーも付属するようです。 スプリットチェストリグ(LT166)がもれなく1式ついてきます。 単体で使っても、プレキャリに接続してもよい(接続用の部品もセットされています)。 モジュラーベルト(LT480/III)とそのサスペンダー(LT170)です。 サスペンダーに接続金具のようなものはなく、ベルトのパルスを利用して取り付けます。 モジュラーベルト用のサスペンダーなのですがなぜか名称がHosenträger(ズボン用サスペンダー)です。 マリスクリップ(長短)、ケーブル類をまとめるためのベルクロ、1Pスリングが付属します。 このキットにはマリスクリップを用いるポーチは含まれていないのですが、なにか工夫するためのものでしょうか。 (マリスクリップをパルステープに差し込んで、そこにポーチを90度横転させて付けるという裏技は存在します) シングルマグポーチ(PA002)(上段)とマルチキャリバー(PA119)(下段)は4個ずつセットされます。 これだけあれば一般に十分な量の弾を携行することができます。 ダブルデッカーポーチ(PA114)(上段)、ダブルパネル(PA494)(下段左)、ダブルマグポーチ(PA_001)(下段右)。 比率から見るにフラップタイプよりオープントップマガジンポーチの方が需要が高いようです。 画像下のベルクロ挟み込み式ポーチもマガジンポーチ(DMTまたはDoMaTa)です。使用は稀に見られます。 画像上はベルクロ挟み込み式の90度変換パネルで、こちらもたまに使われています。 ピストルマガジンポーチは全部で8本分にもなります。 ダブル(PA004-2)が2個、シングル(PA004-1)が4個セットされます。 レ

Lindnerhof Taktik - Plattenträger LT025/V 5FTD【ドイツ連邦軍】

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Lindnerhof TaktikのフラッグシッププレキャリであるLT025/Vです(いわゆるGen.V)。 同社のプレキャリとしては5代目にあたる製品であり、2014年に出現して以来、新型プレキャリが続々リリースされた2022年現在においてもカタログに掲載され続けている傑作です。 先代のGen.IVを踏襲したデザインでぱっと見はあまり変わっていないようにも見えます。 リリーサブルプレートキャリアですが特殊部隊/特殊作戦部隊向け支給キットには非リリースタイプのリアパネルとカマーバンドもセットされています(写真は非リリースタイプ)。 どちらを用いるかは隊員の判断によるようです。 リアパネルの裏面、背中にあたる部分には取り外し可能なメッシュパッドが付加されています。 支給モデルはこのメッシュがタン色ですが、民間販売のものはリリースされてすぐOD色に変更されました。 Gen.IVでは固定タイプだったベルクロフラップは取り外し可能になっています。 キット付属のチェストリグを接続するための措置のようです。 Gen.IV(左)とGen.V(右)のショルダーループの比較。 ベルクロが及んでいる範囲が異なっており、ここで判別することが可能です。 同じく背面側のショルダーループですが、Gen.V(右)ではリアパネルが肩まで及んでいます。 ここもIVとVを判別するポイントです。 ショルダーループの折り返し部分でも判別が可能です。 Gen.IVでは単純なナイロンテープですがGen.Vは生地からつくられています。 草履のようなショルダーパッドは(わかりにくいですが)5FTD生地でつくられています。 フロントの配置例。トップにマップケース、その下にマルチキャリバーを3つ。 わりと典型的なレイアウトです。 ライフルマグポーチは様々な種類が付属します。 画像にあるマルチキャリバータイプ、シングルタイプ、ダブルタイプに加えピストルマグポとセットになったダブルデッカータイプ、ベルクロでフラップに挟み込むDoMaTaが存在します。 マップケースはあまり大きくなく、最低限の機能を満たすような設計。 背面にはお決まりのようにハイドレーション。2Lタイプが付属します。 左カマーバンドの配置例。こちらもお決まりのようにラジオポーチとメディックポーチ。 右カマーバンドの配置例。あくまでオーソドックスなチョイスと

Schutzweste Infanterie, IdZ-BS 3FTD 【ドイツ連邦軍】

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Schutzweste Infanterieの3FTD版です。 アーマーも被服と同じようにピンクっぽかったり黄色っぽかったりと微妙に色合いの違いがあるように思えます。 年代によって異なるのかもしれません。 頸部アーマーはただの襟形ではなく首から肩にかけて広く覆う形状です。 さらに一体型の肩アーマーまで付加されており、相当に手厚い防護となっています。 遮蔽物に身を隠しながら行う火器戦闘においては、肩に負傷が集中すると予想されていたのでしょうか? アーマー本体に直接接続するのではなく、ループを脇の下に回して着用します。 着用方法は2パターンあり、上図はアーマーの上から着用する方式と アーマーの下に着用する方式が選べます。 使用例はどちらも見られます。 頸部アーマーと単体の肩アーマーを併用するとこんな感じに。 まずこんな例は見られませんが。 Schutzweste Infanterieにはグローインアーマーも付属します。 運用している例はあまり多くありませんが、兵士にもある程度有効な防護手段と認知されているようです。 跳ね上げて胸元のループで固定できます。 裾の両サイドに取り付けるためのシステム95アダプタ。 Trageausstattung, Infanterie、いわゆるIdZベスト(民生版)と組み合わせた状態。 アーマーとベストをあえて分けることによって重量を分散させる狙いだと考えられます。 STアーマーのようなポーチ縫い付けアーマーにおいては、兵士が重さを嫌って本来必要な弾薬をもっていかなかったということがあった(または考えられていた)のだと言われており、こうした事態を避けるために、例えば休憩の際や監視を行う際など、戦闘のリスクの低い状況ではベストを脱いで身体への負担を減らせるようにした、ということのようです。 (アフガニスタンのような展開地域ではアーマーまでは脱げませんからね) Tschüs!!