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Source WXP Tactical 【ドイツ連邦軍】

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ドイツ連邦軍で使用実績のあるSource製ハイドレーション、WXP Tactical です。 BWで使用例の見られるWXP Tacticalは上のような真っ黒なタイプです。 左を「Aパターン」、右を「Bパターン」として紹介していきたいと思います。 Bパターンはタグ付未使用品で、ここにLHBWとありますので確実性は高いものと思われます。 WXPはショルダーストラップ付ですのでそのまま背負うことが出来ます。 このショルダーストラップは裏面に設けられたポケットに格納することが可能となっており、アーマーなどの背面に接続することを目的としたギミックなのではないかと思いますが、MOLLEストラップなどは付いてないので上下のループで無理矢理付けることになります。 真っ先に目につく違いはこのファステックスで、AパターンはUTX、BパターンはITWです。 ショルダーストラップも異なり、テープの幅が違うのでプラ部品も別ものが使われています。 Bパターンにはマウスピースを保持するためのベルクロループが付いています。 中身の様子。樹脂成型部品の色が異なっていることを除けば同じ2L仕様です。 カバーのライニングの色も異なっています。 ということでいまいち正体がつかみにくい「BW版」という存在ですが、大雑把に考えると下の2つのどちらかが当てはまりそうです。 ①Aパターンが民生版でBパターンが仕様変更を加えたBW版である ②AパターンもBパターンもBW版であるが年代差により仕様が異なる (BW版と民生版に仕様の違いはないとして) 使用例はどちらも見られるので②の必然性が高いように感じます。 2010~2013年くらいのEGBをモデルにGen.IIIプレキャリに付けてみます。 使用例を見るにループをドラッグハンドルに回すケースが多いようですが、水2L分の重さということでいまいち不安なのでショルダー側に回すことにしました。 2010年頃のISAF派遣から使われ出したのではないかと推測していますが、最近まで見ることのできる息の長い装備でもあります。 Tschüs!!

ABC-Schutzmaske M2000 【ドイツ連邦軍】

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M2000と呼ばれるドイツ連邦軍の現行ガスマスクです。 M65の後継として98年にMSA AuerとDrägerによって開発されました。  面長な面体が特徴です。 緑色のブチルゴムとプラ部品から構成されており現代的な雰囲気を持っています。 バックルは6点あり、装着時の安定性や快適性に大きく付与するものと思われます。 根元にはMSA Auerの印があり、別の所にDräger印も入れられています。 ここではEN規格におけるフルフェイスマスクのクラス2規格の認可が示されています。 半透明のインナーマスクは曇りを防止します。 脇から生えたチューブは飲料水用で、これはこれで不便だそうです。 レンズ手前には視力矯正用インサート(メガネ)を装備することができます。 ここが飲料水給水用のストロー接続管です。 しかしながらそのための水筒が供給されていないとも言われています。 一応ハイドレーションとの接続もできるよう設計されているとのこと。 キャニスターの接続方法は2方式存在し、NATO規格の40mmねじ込み式(Rd40)と、ロック付の挿込み式が用意されています。 F2000と呼ばれる挿込み式キャニスターです。 未開封なのでそのままにしています。 左は旧来の40mmキャニスター(FENM)。 F2000は接続孔が偏心しているのが分かります。 先の説明の通り40mm規格との互換性を維持しているのでねじ込めます。 訓練や演習ではこちらの方を使用している様子をよく見かけます。 口元の樹脂部品はワンタッチで取り外し可能で、排気弁が簡単に交換できるようになっています。 付属品の一つ、レーザ保護レンズのケースです。 交換式ではなく外側に追加するアウトサート方式となっています。 アクセサリを収納するロールアップポーチは古いものをそのまま使い続けているようです。 とはいえ中身は新しいものに更新され続けています。 上側にはABC対応絆創膏とガーゼ。 黄色い布はクリーニングクロス。 青いボトルは訓練用除染液。 REMSGOLDは除染用石鹸。 下側のチューブ部品は飲料用ストローです。 先に述べましたがストロー対応の水筒は(実在はするものの)供給されていないらしいです。 実際の運用においてはさらに耳栓とアトロピンが含まれるようです。 Tschüs!!

Eagle Industries EXTRACTION STRAP, QUICK RELEASE BELT 【ドイツ連邦軍】

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Eagle Industries製のコブラバックルベルト、EXTRACTION STRAP, QUICK RELEASE BELTです。 イーグル製品は毎度名前が長いというか、NSNの登録名みたいな感じです。 一時期の陸軍特殊部隊でよく見られるベルトで、キーになるアイテムといえます。 Austrialpinのアジャスタブルタイプのコブラバックルです。 ES-QRBと略されているようです。 ドミニカ共和国で製造されたことがわかります。 物々しいラベルは免責事項のようです。 安全機器であることをうかがわせます。 バックル部が大きく、ベルトループを通らないのでベルクロ側からアクセスします。 厚みのあるベルトなのでコブラバックルのループに通すのには苦労します。 ホルスターを通した様子。バリスティックベルトの芯としても使われています。 BKやCBではなくFGを調達したという事実が興味深い品物です。 Tschüs!!

Eagle Industries Helicopter Restraint Tether 【ドイツ連邦軍】

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Eagle Industriesのパーソナルリテンションランヤード、Helicopter Restraint Tetherです。 一時期の陸軍特殊部隊でよく用いられており、キーになるアイテムです。 非常に入手性の悪いアイテムであり、有志によってレプリカが作られました。 上がレプリカ、下が実物です。 レプリカではKONGのTANGOで代用しましたが、実物にはCTというイタリアの製品が用いられています。 反対側はオメガパシフィックのスクリュー付きカラビナが付いています。 普通に手に入るものですが表面処理が異なっています。 タグでは「Helicopter Rider Tether」となっています。 生産はドミニカ共和国で。 Tschüs!!

BSST THM6.2 【ドイツ連邦軍】

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BSST製 THM P6.2というアーマーです。 THM=Taktische Hülle Militärの名が示す通り、P6シリーズ内のミリタリー向けという位置付けの製品。 ちなみにLHTにもP6というアーマーが存在してますが、これは同じバリスティックインサートを用いているため。 BSST(Baumann und Steffen Sicherheitstechnik)は94年創業の中堅のプロテクションメーカーです。 ソフトアーマーとそのカバーの製造が中心であり、LHTのようなナイロンギアメーカーというわけではありません。 主に陸軍特殊部隊での運用が見られた装備です。 Gen.IIIプレキャリからGen.Vプレキャリの時代まで分布していますが最近は見られなくなりました。 プレキャリに比べ防護範囲が大きいという点がメリットといえるでしょう。 (CACやCPCと競合している様子も見られませんが) 出現は11~12年頃でしょうか。FACやK9、医療系など支援部隊での使用も目立ちます。 フロントは横6コマ、リアは横8コマでプレキャリよりやや大きく感じるといった程度です。 脇腹まで覆うソフトアーマーの関係でカマバンは4行と太めの設計です。 カマバンのパルステープはLHT Gen.IIIのようにベルクロ部まで及んでいます。 肩部の接続&調整方法は興味深いものです。X型のパーツで挟んで固定します。 内側はメッシュで快適そうに見えます。 インサートとはメッシュ一枚で仕切られています。 思い切った設計ですがこれのおかげで大分軽くなっているようです。 P6シリーズのインサートで、左がフロント用、右がリア用です。 ソフトアーマーの身体側にはカーボンのショックアブソーバー(あるいは刺突防御か)が仕込まれています。 背中側は背骨への衝撃を考慮した形状なのかもしれません。 おそらくSサイズではないかと考えられます。 PM6.2のMは男性用を意味し、コンマ以降の数字はバリエーションによって変化します。 陸軍特殊部隊ではカーキやマルチカム柄のものの使用も見られます。 Tschüs!!

Schutzweste Infanterie modifiziert REPLICA 【ドイツ連邦軍】

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ドイツ連邦軍の最新型アーマーのウクライナ製レプリカです。 ファンの間では有名な個人制作者によるもの。 このアーマーの正式名称は"Schutzweste Infanterie modifiziert"のようです。 長いので以降はInfModと略します。 2017年頃から見られるタイプをベースに制作したようです。 実物を入手した人たちによるとこれはLサイズではないかとのこと。 MOLLEコマ数の割にはコンパクトな印象を受けます。 形状のまとめ方はLHTのP6に近いように思えます。 リリーサブルアーマーなので背面はワイヤーで接続されています。 他の多くのアーマーと同様、背面側を脱落させる方式です。 カマバンのエラスティックも当時の実物準拠で3分割にされています。 ナイロンのループにプラ環を差してワイヤーを通す方式で3段階のサイズ調整が可能です。 この手のアーマーにありがちなハトメ利用でないのは金属部品を避けるためでしょうか。 背面のドラッグハンドルは一部内側で畳まれていて、引っ張るとある程度の長さまで抜け出てきます。 リリースハンドルは赤いベルトが目印となっています。 旧来の試作型ものとはここで簡単に判別できます(MOLLEテープが柄物か否かでも判別できます)。 反対側には赤いベルクロの付いた謎のテープがあり、リリースハンドルの左右入れ替えが可能なように見えます。 ストックパッドまで付属します。 チェストリグの接続に用いるファステックス部品も付属します。 カマバン自体はサイドプレートや小物等を収納するつくりにはなっていません(実物もそうでしょう)。 上側に付いているテープはケーブル類をガイドするためのものと思われます。 SK1ソフトアーマーの収納スペースです。 内側にはSK4収納用のポケットが縫い付けられています。 前も後ろも同じ構造です。 3FTDの出来が良かったので5FTDも入手しました。 連邦軍による5FTDのアーマーの新規導入は02年頃のIdZ-BSから数えて実に15年ぶりになりますね。 出現したのは2017年のeFP派遣からかと思います。それまでIdZ-ESといえば3FTDでした。 クリミア併合の緊張を受けたことによる欧州防衛の機運の高まりが関係しているのでしょう、 リトアニアやジョージアなどでの演習を中心に見かけるようになりました。 3FT