システム95 【ドイツ連邦軍】
現在においてもドイツ連邦軍の基本装備を形成している「システム95」です。
この「システム95」という呼称はあくまでマニア同士がやり取りするための用語で、正式名称ではなさそうです。
服飾統制文書「ZDv 37/10」の支給要件には「Hüftgurt, Trageausrüstung, pers. (意訳:個人用携行機器ベルト)」というアイテムがあり、これがシステム95のことを指していると考えられます。
このブログではわかりやすさを優先し、以下「システム95」で表記します。
ベルトとサスペンダーから構成されるベルトキットです。
特殊なアダプタをハトメ穴に引っ掛けて固定する方式で、ベルト幅も太いため専用ポーチ以外を寄せ付けない独自路線ぶりが特徴。
とはいえ全くドイツのオリジナルというわけではなく、カナダのWE'82というウェビングキットが源流にあるのではないかとひそかに考えているんですがどうでしょう。
多くの人が知っているように、ハトメ穴にフックを掛けてポーチを固定するというアイデア自体はそれ以前から存在します。
システム95のドイツ以外の正規ユーザとしてはハンガリー軍(の一部)が挙げられます。ただしOD色のポーチを使用。
百目のような数々のハトメ穴。ずっと見ているとめまいがしてくる。
サスペンダーは4点固定なので比較的安定性はあると思いますが、滑りやすいので前後バランスの調整が肝。
背中のハトメ穴の数は「システム87/88」との見分けを行う上で重要なポイント。
バックルも使い勝手の良いファステックスタイプが用いられています。
サスペンダーの接続ループ。正式な通し方に倣わないとスルスル抜けてしまうので注意。
マガジンポーチ類。G3用とG36用はおなじみですがMP2用のはっきりとした使用例はまだ見たことがありません。
マガジンポーチはキットではなく銃器の付属品となるためセット(5点セットなど)で放出されることはないようです。
所謂5点セット(※)に含まれるスコップポーチと水筒ポーチ。
※ベルト、サスペンダー、スコップポーチ、水筒ポーチ、雑嚢のセット。この構成を基本として支給されるようです。
雑嚢、とよく呼んでいますがその通りMehrzwecktasche=多目的ポーチといいます。
雑嚢とスコップポーチはベルトに付けてもよいですし、サスペンダーの背中に付けてもよいです。
P8ホルスター、SEM52ポーチ、M2000ガスマスクポーチはそれぞれの中身とともに支給されます。
90年代半ばに出現して以来長らく基本装備として君臨してきたシステム95ですが、コソボやアフガニスタン等の海外派遣においては別途アーマーやベストが支給されてきましたので、実働的な装備品として扱われることは実際のところあまりありませんでした。
近年ではもっぱら訓練用として調達がなされていましたが、新型装備(IDZ-ES由来)の導入もあって脱システム95の流れもあるとのこと。
訓練用装備をどのような形で更新するのか、システム95がいつまで実用されるのか、今後の様子を見守っていこうと思います。
MVG 2022でシステム95統制で集まった時の様子。
この「システム95」という呼称はあくまでマニア同士がやり取りするための用語で、正式名称ではなさそうです。
服飾統制文書「ZDv 37/10」の支給要件には「Hüftgurt, Trageausrüstung, pers. (意訳:個人用携行機器ベルト)」というアイテムがあり、これがシステム95のことを指していると考えられます。
このブログではわかりやすさを優先し、以下「システム95」で表記します。
ベルトとサスペンダーから構成されるベルトキットです。
特殊なアダプタをハトメ穴に引っ掛けて固定する方式で、ベルト幅も太いため専用ポーチ以外を寄せ付けない独自路線ぶりが特徴。
とはいえ全くドイツのオリジナルというわけではなく、カナダのWE'82というウェビングキットが源流にあるのではないかとひそかに考えているんですがどうでしょう。
多くの人が知っているように、ハトメ穴にフックを掛けてポーチを固定するというアイデア自体はそれ以前から存在します。
システム95のドイツ以外の正規ユーザとしてはハンガリー軍(の一部)が挙げられます。ただしOD色のポーチを使用。
百目のような数々のハトメ穴。ずっと見ているとめまいがしてくる。
サスペンダーは4点固定なので比較的安定性はあると思いますが、滑りやすいので前後バランスの調整が肝。
背中のハトメ穴の数は「システム87/88」との見分けを行う上で重要なポイント。
バックルも使い勝手の良いファステックスタイプが用いられています。
サスペンダーの接続ループ。正式な通し方に倣わないとスルスル抜けてしまうので注意。
マガジンポーチはキットではなく銃器の付属品となるためセット(5点セットなど)で放出されることはないようです。
※ベルト、サスペンダー、スコップポーチ、水筒ポーチ、雑嚢のセット。この構成を基本として支給されるようです。
雑嚢とスコップポーチはベルトに付けてもよいですし、サスペンダーの背中に付けてもよいです。
90年代半ばに出現して以来長らく基本装備として君臨してきたシステム95ですが、コソボやアフガニスタン等の海外派遣においては別途アーマーやベストが支給されてきましたので、実働的な装備品として扱われることは実際のところあまりありませんでした。
近年ではもっぱら訓練用として調達がなされていましたが、新型装備(IDZ-ES由来)の導入もあって脱システム95の流れもあるとのこと。
訓練用装備をどのような形で更新するのか、システム95がいつまで実用されるのか、今後の様子を見守っていこうと思います。
ドイツ連邦軍装備の入門編的な立ち位置ですが、数が揃うと迫力があります。
Tschüs!!










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