Stahlhelm Modell 1A1 modifiziert 【ドイツ連邦軍】

Stahlhelm für Bodentruppe, Modell 1A1 modifiziert
あえて訳すと「地上部隊向けスチールヘルメット M1A1 改良型」といった感じ。




この"伝統的"な革ライナーを持つヘルメットの歴史は1950年代末までさかのぼります。

それ以前のBWでは米国M1のクローン(2ピース型)が用いられていましたが、1958年により適切なヘルメットを配備するという目的で計画が発足しました。
B826ケブラーヘルメットにその座を譲るまでの間何度か改良が施されてきましたが、今回とりあげるモデルは1985年に登場したシリーズの最終版です(俗にM85と呼称)。



文字通り紐解いていきます。

革ライナーはプラスチック製のフレームで支えられています。
これは60年代初めの改良版(俗にM62)から見られる構造で、シェルとプラフレームが頭頂部にてスクリュー止めにされています。
頭頂部に見える輪は突出したナットから頭を保護するクッションです。



革ライナー裏にはストックナンバーと製造年(1985)のスタンプ。



後頭部は張り出したプラフレームで保護されています。
1981年の改良型から用いられているプラフレームで、従来の物(M62)より安定感が大きく異なることでしょう。

頭囲の調整は後頭部にある長穴のスライドで行います。
チラ見えしてる円盤が締緩のためのナールドノブ(ネジ)。



このバランスの悪い前方後円墳みたいな形の金具はチンストを留めるためのもの。



もう1つ、端に切欠きのあるチンスト金具が縫い付けられています。
これは頸部損傷防止、首絞め防止のための仕組みで一定の力がかかると外れます。



つばの前端内側には製造年の刻印があります(PSL85→1985年)。
チンストラップが3点式になったのは1985年モデルからだそうで。

旧モデルも85年モデル相当まで近代化改修され利用されました。

近代化改修モデルのさらなる近代化改修なども存在していて無駄にバリエーション豊富でマニア泣かせ。
なおバリエーションの捉え方には諸説ありM60(M58)、M62、M81、M85等々様々な名前が出てきます。

ややこしいので今回は81年と85年の改良型の正式名称(?)の"M1A1 modifiziert"という体で書きました。
(modifiziertでない"M1A1"は最初のモデルであるM60と最初の改良型であるM62に当てはまるようです)

詳細な分析に取り組んでいる方はこちら



80年代末から導入された5FTDヘルメットカバー。
B826用とは異なり偽装ループが頭頂部でクロスしています。



Tschüs!!





下記はおまけですがバリエーションを自分なりにまとめたものです。
大体のものはリベットの数で見分けることができそうです。



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